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By arlune2021年10月11日In 未来透視鑑定

全盲さいちちゃんの見える★霊感日記 第4回【鍼灸師さいちちゃんvs死にたいクラリス姫との3年間①~生きる意味を探すクラリス姫】の巻

皆様こんにちは!
アルルネ鍼灸治療サロンでございます。

全盲さいちちゃんの見える★霊感日記 第4回『鍼灸師さいちちゃん vs 死にたいクラリス姫との3年間①~生きる意味を探すクラリス姫』の巻

※このお話に登場する「えりちゃん」ご本人様とお母様には、今年8月にご来院の際に、当サロンのホームページのブログに本名で公開させて頂く許可を頂いております。

それは、2018年8月5日(日)の午後の事でした。
(特に日記をつけていたわけではないのですが、私は昔から日付を覚える癖があります。)

この日は、アルルネ最寄りの上福岡駅周辺は、毎年恒例の夏まつりで、駅前からアルルネを囲む一体は、上福岡の人たちがどっ返して、とても賑やかな状況にありました。

当時私は、平日は半蔵門最寄りのSAPジャパン株式会社でヘルスキーパー(企業内の社員に福利厚生を目的として、鍼灸マッサージ業務に従事する療法士の事)として勤務していましたが、SAPでは申請をすれば副業が認められていたもので、土日はアルルネでお客様の治療業務を行っておりました。

夏まつりの人込みをかき分けて初めてご来院されたのは、お母様に連れてこられた20才の女の子でした。
名前は、えりちゃんです。

彼女はサロンの外の夏まつりの雰囲気とは対極に、暗く重い空気をまとってやって来ました。

私は、私より相当年下の女の子である彼女を、初対面の時点で親しみを込めて、えりちゃん」と呼びました。

初回のご来院で、えりちゃんはマッサージ60分コースと未来透視鑑定をご依頼されました。
当時私は、施術中にお客様のご相談をお聞きしながら鑑定を行う、というスタイルで、治療業務を展開していました。

えり「何から相談すればよいか分からなくて…」

さ「最初はみんな、そう言うんです。本当に何でもいいので、答えますよ。」

えり「…私は、病気は治りますか?」

重く暗く小さく弱く細い声で、えりちゃんが私に最初に質問してきたのは、「私は、病気は治りますか?」でした。

えりちゃんとお母様からお話を聞いてみたところ、

彼女は中学生時代、同じ中学校の男子生徒たちに、多感な思春期の女の子なら誰でも傷ついてしまうような根も葉もない噂を広められてしまい、それがキッカケで、それ以降学校に行きづらくなってしまい、高校に進学してからも周囲の人たちとうまくコミュニケーションを取るのが難しくなり、心身ともに調子が悪くなった事でここ数年間は心療内科に通って薬を処方されていて、それで入院した事もあり、高校卒業後は美容の専門学校に入学したけれど体調の悪化で1ヶ月ほどで学校をやめる事となり、今は特に仕事をしておらず自宅で療養していて、そんな中、心療内科で処方された薬を頻繁にオーバードーズしてしまう、との事でした。

外見は本当に申し分なくかわいくて、こりゃ周りの男子たちが放っておくわけがないな、と思いました。
雰囲気としては、ルパン三世の映画「カリオストロの城」のクラリス姫といったところでしょうか。

えり「…私は、病気は治りますか?」

さ「今、私の霊感で見ているんだけどね、えりちゃんは25才で結婚するみたいだよ。」

えり「えっ、25才?早い、自分がそんな早く結婚しているなんて、想像がつかないです。」

さ「今20才だから、あと5年後だよね。その頃にはね、もう病気は治っているから結婚しているみたいなんだけど、という事は、それまでに薬は全部やめられているって事だよね。」

えり「私、薬をやめられているんですか?」

さ「うん、でも薬をやめているって事は、それまでにもしかしたら苦しい事もあるかもしれないけど、それはえりちゃんが努力して乗り越えられているって事だから、えりちゃんもこれから頑張らないといけない事がたくさんあると思うけど、一緒に頑張ろうね。」

えり「今付き合っている彼氏がいるのですが、結婚しているのは、この彼ですか?」

さ「うーーーーーん、今の彼じゃないかも…。
この彼氏さんの、次の次にお付き合いしている男の子が、えりちゃんにとってめちゃめちゃいい子で、この彼と結婚するみたいだよ。」

えり「…だったら、結婚するわけでもないし、今の彼と付き合っていても意味がないですよね。」

さ「25才で結婚している時には別の男の子と出会っているって事は、今えりちゃんがなんとかしようとしなくても、タイミングが来れば今の彼氏さんとお別れしているだろうし、意味があるないはあまり考えなくてよいんじゃないかな?」

えり「…はい。」

えりちゃんの表情は暗いままなのか明るくなったのか、私の視力では確認できませんでしたが、私自身、えりちゃんを心身ともにしっかり治療できたという手ごたえは全く感じられないまま、えりちゃんとお母様はお帰りになりました。

さ「えりちゃん、何かまた聞きたい事があれば、ラインで気軽に相談してね。」

えり「ありがとうございます。」

その後、えりちゃんからラインが来たのは、初めて彼女と私が出会ってから1ヶ月ほど経った、ある日の深夜でした。

えり「さいちさん、こんばんは。
今、死にたくて、薬をたくさん飲んでしまいました。」

私はビックリして、すぐに返事をしました。

さ「大丈夫?近くにお母さんか誰かいるの?」

えり「みんな別の部屋で寝ていると思います。
どうしても、死にたいって思ってしまうんです。」

さ「今、体調はどんな感じなの?」

えり「薬をたくさん飲んだので、頭がボーっとしています。
今から、お母さんに話してきます。」

深夜の2人での少しのラインのやり取りの後、彼女から再び連絡が来たのは、十数時間後の事で、薬を大量に飲んだ後、お母様に連れられて病院で処置を受け、長い間眠り込んでしまう、というのが彼女にとっては日常茶飯事とも言えるパターンのようでした。

それ以降も、えりちゃんからの「さいちさん、死にたいです。」「さいちさん、今また薬をたくさん飲みました。」「さいちさん、今どうしても薬を飲みたくてたまらなくて、辛いです。」というラインが、日夜関わらずやって来ました。

ある時には、

えり「さいちさん、今どうしても薬を飲みたくて、でも私の薬はお父さんの部屋の鍵付きの箱の中に入っていて、それでさっき、鍵の救急車を電話で呼んだところで、もうすぐ鍵の救急車が来るのでそれを待っているところなんです。」

なんて事もありました。

えりちゃんは月に1度ご来院されました。
美容にとても興味があり、いつも身なりをオシャレに整えている女の子で、初回はマッサージ60分コースをオーダーされたものの、それ以降は美容鍼をオーダーされました。

1階のエントランスでインターホンを鳴らしてきた彼女の毎回の、

「えりです。」

という挨拶の声から私はいつも、「あ、今日はわりと元気だな。」とか、「うーん、今日はたぶんかなり体調が悪いんだろうな。」などと示唆していました。

、施術中には2人でいろんな話をしました。

えり「働かなきゃって思うのに、何もできないって思っちゃう。働いていないから親に迷惑をかけていて、これ以上迷惑をかけたくないのに、でも欲しい物があると親に買って欲しいとお願いして、欲しい物があると手に入らないと気が済まなくて、こんなに迷惑をかけているなら死んだ方が迷惑をかけなくて済むかなと思ってしまう。」

さ「えりちゃん、死んだらお葬式にいくらかかると思う?死んでもお金がかかって迷惑をかけるんだから、迷惑かけるくらいなら死なない方がいいと思わない?お葬式ってめちゃめちゃお金がかかるんだよ。」

えり「働こうと思って面接の応募をしてみたんだけど、面接当日になって、やっぱり私には仕事できないと思って、面接に行くのやめたんです。」

さ「えー!すごいじゃん!面接の応募をするところまでできるようになったんでしょ?去年の今頃、ここまでできてた?」

えり「働きたいとも思っていなかったです。」

さ「でしょ?去年の今頃から考えたら成長してるんだよ!」

えりちゃんはとにかく自己否定が強い女の子でしたが、その分、まわりの人たちを責めたり、他人の悪口を言う事は全くなく、自分が心身ともに良くない状況を誰かのせいにするような発言をする事はありませんでした。
また、えりちゃんはよく気付く女の子で、施術中に全盲の私が1人で作業をしていると、

えり「それ、重いでしょ、私が運びます。」

などと、私を気遣って手を差し伸べようとしてくれる場面がよくありました。

それで私は、えりちゃんは実際に何か自分に合う仕事が見つかって仕事を始めるようになれば、きっとまわりの人たちに重宝される存在になるだろうと思っていました。

えりちゃんは自分の心身の不和に対するストレスをどこにぶつければよいか分からず、その解消法として過食に走ってしまう事が度々ありました。
過食した日は嫌悪感に苛まれ、夜は眠れず薬の事が頭から離れない、または、1日なんとなく調子よく過ごしていても夜になるにつれて何かストレスを感じると夜に過食をしてしまって結局眠れない、というループにはまっていました。

えりちゃんはよく私に、
「生きている意味が分からない。」
と言いました。

私は、えりちゃんの事がどうしても放っておけませんでした。
なぜなら、私も過去にえりちゃんと似たような経験をしてきたからです。

私は大学4年生の時に、突然視力を失いました。
それまで大学ではファッションデザイナーを目指して服飾の勉強をしてきて、4年生になってからは卒業発表のためにアロハシャツの研究をしていました。

視力を失ってからは、入退院と手術を繰り返していたもので、大学4年生の夏で一旦大学を休学する事にしました。

アロハシャツの研究は他の学生と共同で進めていたので私はアロハシャツの研究を途中で断念する事となったのですが、なるべく早いうちに復学したいと考えていたので、復学して大学4年生をやり直せた暁には、今度は卒業発表としてチマチョゴリの研究をしようと休学早々に決めて、休学中は1人で黙々とチマチョゴリの資料を集めていました。

そんな中、私はある日、家族から突然報告を受けました。
「家族」とは私の叔父の事であり、私の父は私が高校1年生の冬に脳溢血で他界したのですが、その後父の弟(叔父)が父の遺産を管理し、私の学費を工面してくれていました。

その叔父から、ある日突然、事後報告を受けました。

叔父「ファッションデザイナーになりたいのに目が見えないなんて、致命傷だし、目が見えなくなったらろくなところに就職できないんだから、そしたら大学に行く意味がないから、中退届を出しておいたよ。」

叔父が運転する車の中で、さらりと言われ、あまりにも風のようにさらりと言われ、思わず、

さ「あ、うん。」

とだけ答えました。

叔父の車を降りて帰宅して、自分の部屋に戻って、そしてようやく頭の中が真っ白になり、私はその日から1年半ほど引きこもり生活を送る事となりました。

目が見えなくなると何もできなくなると他人から宣告され、子供の頃からずっと好きだった事を他人から奪われた瞬間でした。
私はここで生まれて初めて、「生きている必要がない。」と思いました。

自分の部屋にあるKORGのシンセサイザーにつながっている、長く太いシールドをシンセサイザーとMTRから引っこ抜いて、シールドの両端を左右それぞれの手で軽く持ち、シールドを首に1周回して掛けて、左右それぞれの手でシールドの両端を引っ張りました。

自分の首を絞めて死んでみようとするのですが、左右それぞれの手でシールドの両端を引っ張っていると、どうしても一定のポイントで手に力が入らなくなり、それ以上は首が絞まらなくなり、涙が溢れてきました。
私はこれを毎晩続けて、「死にたいのに、死ぬ勇気もない。」と、深夜に1人で泣いていました。

子供の頃からずっと目指していたファッションデザイナーの道が絶たれ、これから何を希望に生きていけばよいのか先が見えず、叔父が言うように確かにろくな仕事に就けそうもないし、働けないのに自宅でただただ何もせずに暮らしていくのは家族に迷惑がかかるだけだし、私はこれから生きていく意味があるのだろうかと、四六時中考えていました。

1日の中でこれと言った楽しみもなく、心を満たせる事柄もなく、いつの頃からか、心を満たす代用として、胃袋を常に膨満状態にしておく事に徹するようになりました。

当時祖母と2人で暮らしていたのですが、深夜祖母が寝ている事を確認した後、台所に入って、生米や砂糖を大きめのお皿に盛って、自分の部屋に戻り、夜通し生米や砂糖を口に運び続けました。
胃袋がパンパンに満たされ、気持ちが悪くなってトイレに駆け込んで嘔吐するに至るまで、生米や砂糖を体に入れ続けました。

失明した当初は全く食事が摂れなくなり、44kgあった体重は37kgまで落ちたのですが、引きこもり生活がいよいよスタートしてから今度は逆に過食症となり、37kgまで落ち込んだ体重は数ヶ月で62kgにまで増えました。

この過食生活をピタリと止める大事件が起こりました。
62kgまで体重が増えて「さすがにやばい。」と思った私は、カロリーがあるもので胃袋を満たすのがよくないのだと悟り、カロリーの低いもので胃袋を満たせばよいかと考え、

いつものように深夜祖母が寝ている事を確認し、台所に入り、納戸の中を漁ったところ、出てきたのは

「ふえるわかめちゃん」

今まで気にも留めていなかったけど、こいつはいいや!

私は「ふえるわかめちゃん」を袋ごと、自分の部屋に持って行って、乾燥した状態のままの「ふえるわかめちゃん」をポテトチップスさながらに、ポリポリと食べました。
しょっぱいけれど、とにかくカロリーが低い事がうれしい!

ひたすらポリポリ食べ続け、お茶を飲んでいました。

すると、いつもの過食タイムとは明らかに違う、異変が起きたのです。
胃袋の中で、「ふえるわかめちゃん」とお茶が合体し、

「ふえるわかめちゃん」が力を発揮し始めたのです。
乾燥状態だった「ふえるわかめちゃん」は、お茶によって生わかめに変身し、私の胃袋の中であり得ない量にまで増え続けました。

ドラえもんのアイテムで言うところの、「バイバイン」が胃袋に投入されたような感覚です。
「さいち」という宇宙の中で、「ふえるわかめちゃん」が無限に増大し、「ふえるわかめちゃん」を食べ始めてから1時間もしないうちに、「さいち」という宇宙は破裂寸前、しかし不思議な事に嘔吐できる気配もなければお腹が下る予兆も感じられず、ただただ「さいち」という宇宙が爆破に向かって刻々と進んでいく感覚だけを持ち続けました。

…マジで死ぬ。
死因:ふえるわかめちゃん
とか、ぜってーにやだ!!!!

結果、深夜に救急車を呼び、祖母にはこれまでの過食生活がバレて、病院で処置を受ける事になった、消化不良さいちちゃん。

この「ふえるわかめちゃん」大事件を機に、台所の生米や砂糖や「ふえるわかめちゃん」やきな粉やすりごまなどを夜通し食べ続けるという異常な習慣は止まりました。

こんな経験があるので、えりちゃんが満たされない気持ちから過食をしてしまうという経緯はよく理解できていました。

さ「私も昔、同じように過食していた頃があるから、分かるよ。
別に本当に食べたいわけじゃないんだよね。
もう最後あたりなんか、口に無理やり食べ物を突っ込んで、『私、今何やってんだろ?』と思いながら、食べ物を処理している感じなんだよね。」

えり「そうなんです!!」

さ「私も目が見えなくなった頃は毎日、何のために生きているんだろうかとばかり考えていたし、生きている意味ないなら死んだ方がよいんじゃないかって思って、かと言って死ぬ勇気もないしさ、もう生きる事も死ぬ事もできなくて、自分がどっちに行けばよいか分からなくて、毎日どう生きていけばよいか分からないみたいな、そんな感じだったけど、えりちゃんはどう?」

え「さいちさんと同じです。」

さ「でも、そんな頃から十数年経って私、今こんな感じなんだよ。嘘みたいでしょ?」

えり「はい、まさかさいちさんも死にたいと思った時期があったなんて、信じられません。」

さ「でしょ?だから、いつか今思っているのが嘘みたいになって、『なんであの頃、死にたいなんて毎日思っていたんだろ?』って思える日が来るものだよ。」

えり「さいちさんは、何かキッカケがあって、死にたいって思わなくなったんですか?」

さ「うん、劇的に1日で自分の考えが変わってしまった出来事があったの。」

次回、

全盲さいちちゃんの見える★霊感日記 第5回
『鍼灸師さいちちゃん vs 死にたいクラリス姫との3年間② ~手離すクラリス姫~』の巻

をお届けします。
お楽しみに~!

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