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By arlune2021年5月25日In ブログ

さいちちゃん、バイオリンから学ぶハンディキャップがあるから楽しめる日々

皆様こんにちは!
アルルネ鍼灸治療サロンでございます。

今年2月より突然バイオリンを習い始めたわけですが、

なんとなんと、奇跡が起こりました!

埼玉県川越市のバイオリン教室でO先生にお世話になっていたのですが、4月末でO先生が教室を退職され、山手線田町駅前の教室にて講師をされるという事で、

川越の教室で後任の先生にレッスンを引き継いで頂く事も可能なのですが、私はO先生のレッスン中の、

「楽器に自分を依存させ過ぎてしまうと楽器に魂が持って行かれ過ぎちゃって、自分の良い音が鳴らなくなるから、魂は自分の体の中に残して。」

とか、

「楽器は毎日練習していれば上手になるわけじゃなくて、人生経験すべてが音に出るのです。」

とか、

「楽器って持ち主が決まって初めて触れられると命が芽吹いて、どんな持ち主にもらわれたんだろうと思って、1度抵抗するの。」

とか、

「選んだ楽器によって、その人間の宿命が決まるの。」

とか、

とにかく毎回次から次へと明言を投じてくれるもので、ただの楽器レッスンを超えてなんだか人生の勉強を受けに行くような感覚さえ覚え、私はただの趣味のためにいざ、5月以降もO先生を頼ってわざわざ都内までレッスンに通う事に決めました。

これはO先生特有の何かなのか、バイオリンを演奏する人たちが総じてこのような何かを持っているのか分かりませんが、

そういや子供の頃、ピアノのレッスンでこんな事がありまして、

先生「えみちゃん、毎日ピアノの練習はどのくらいやっているの?」

さ「…30分です。」

先生「毎日30分やってできないなら、1時間やるの。1時間やってできないなら2時間やるの。
頂点などないのよ、極めなさい。」

私、音大に行きたいわけでもなければプロの道を目指しているわけでもないのになんでこんな厳しいんだ?隣にの家に住んでいるイトコ姉弟は、同じピアノの先生に習っているのに、隣の家から聞こえてくるピアノの練習曲は、ドラゴンクエストとか魔女の宅急便とかなんだか楽しそうなレパートリーなのに、なぜ私だけソルフェージュとか楽典の宿題が出ているんだ?と、中学2年生でピアノをやめるまで不思議で仕方なかったのですが、

鍼灸マッサージ師になって理解しましたわ、何かに自分の手を加える仕事に頂点などないんですね、極めます。

話を戻しましょうね。

で、今回はバイオリンがどうのこうのの話をしたいわけではなくってですね、

全盲の私が1人で難なく行ける都内の駅がいくつかありまして、

★渋谷駅(最近1人で行っていないので、あやしい)
★目白駅
★麻布十番駅
★若松川田駅
★半蔵門駅
★永田町駅
★新宿三丁目駅
★新宿御苑駅

そして、田町駅なのです。
私、好運にも数年前から田町駅周辺は1人で行動できるようになりまして、

私は全盲なので、慣れない駅まで1人で行くのはもちろん不可能で、慣れていない駅まで行く際は、自宅最寄り駅の東武東上線上福岡駅にてまず、駅員さんに「○○駅まで行きたい。」と伝えます。

例えば、

さ「東京駅まで案内をお願いしたいのですが。」

駅員「では、池袋から東京メトロ丸の内線に乗って東京駅まで行って頂くのがベストなので、池袋駅の駅員に連絡しますね。」

というやり取りをして、電車に乗って池袋駅に到着すると、ホームで池袋駅の駅員さんが電車のドアの前でさいちを待ち構えていて、さいちは駅員さんに東京メトロ丸の内線改札まで連行され、東武東上線池袋駅の駅員さんは東京メトロ丸の内線池袋駅の駅員さんに、「さいちの事、傷つけたら許さないからな。」と言って、東京メトロ丸の内線池袋駅の駅員さんは「さいちの事は俺が守る、守ってみせる。」と言って、

要はここで、さいちのバトンタッチが聖火リレーのように行われ、

そして、さいちは東京メトロ丸の内線で東京駅まで運ばれ、東京駅に到着すると東京駅の駅員が電車のドアの前でさいちを待ち構えていて、、、

という手法なわけで、
理論上、このやり方であれば、全盲さいちは全国の各駅の駅員さんのチームワークにより、全国をどこにでも運ぶ事が可能なのですが、

実際この、さいち聖火リレーによる各駅間の移動って、時間ロスが多く手間もかかるため、本当は私が1人で行動できるに越した事はないわけで、

数年前私がまだ会社員をしていた時代、転職活動をしていた時期もあり、しかし全盲の転職活動ってなかなか厳しく、まず職場まで毎日1人で通えるロケーションであるかとか、治療業務以外のパソコン業務内容は全盲で行えるレベルなのかとか、お給料や休日の条件よりもまず、全盲で1人で行える日常となるかどうかが第一問題になってくるので、履歴書審査が通っても面接会場となる職場に訪問した時に、「これはさすがに毎日1人で通うのは無理だな。」と、その職場で勤めたい気持ちを断念させられてしまうケースもたくさんあります。
ちなみに、都内の起業のマッサージルームにそこそこの場数で面接に行った経験がありますが、いつもは私が卒業した川越の盲学校の先生に引率をお願いしていました。

そんな中、山手線田町駅前にある、コスモスイニシアという不動産会社のマッサージルームの面接に行く事になりました。
ところが私はなぜかいつものように盲学校の先生に引率をお願いせず、どういうわけだかコスモスイニシアの面接だけは自分1人で訪問したい気持ちが強く、面接前日に親友に手伝ってもらって、田町駅周辺の歩行練習をしたのです。

田町駅前のコスモスイニシアの面接は受かる気がして、いざ入社した時困らないように、自分1人で今のうちから行けるようになりたいと、謎のやる気にメラメラ燃えていました。
面接で、「今日は1人でどうやって来れたのですか?」と尋ねられたら、「しっかり歩行練習したので、1人で来れました。」と答えればポイント高くて面接も採用されやすくなるんじゃない?なんて思って、実際面接当日は受かる気満々でコスモスイニシアに臨んだのですが、

結果、あっさり不採用でして、なんだよ面接前日にあんなに田町駅周辺の歩行練習をして田町駅は網羅したのに、あの血のにじむような努力をした時間を返してくれよ!なんて思っていたら…

コスモスイニシアが不採用になった次に面接を受けたSAPジャパン株式会社のマッサージルームで採用が決まりまして、約4年間半蔵門駅前で勤務する事になるのですが、ここでミラクルが起こりまして、

会社の計らいで視覚障害者のためのパソコン教室に3ヶ月通う事になり、そのパソコン教室の最寄り駅がまさかの、田町駅で、私は3ヶ月間難なく1人で田町駅前のパソコン教室に通う事ができたのです。

そんなよっぽどの事がない限り、田町駅にピンスポットでご縁があるなんてない話なのですが、コスモスイニシアの面接に行く時なぜか1人で行きたいと思ったのは、コスモスイニシア云々ではなく、もっと後で役に立つからだったのかと。

そして、SAPジャパン株式会社を退職してアルルネ鍼灸治療サロンの開業に至るわけですが、数年を経て、今また田町駅に御用ができました。

しかも今回は、生きていくためにお金を稼がなきゃいけないからではなく、自分の技術向上のための修練だからでもなく、純粋に自分の楽しみのために、もはや田町駅まで遊びに行く感覚で、

田町駅前にアルルネを移転してやろうかなとさえ思う今日この頃…

田町駅周辺って素晴らしいんですよ!
都内を歩いていると、埼玉よりももちろん人の数は断然多いので、向かってくる人とぶつかる事はよくあるし、白杖を蹴られて杖が折れて、折れた杖で泣きながら埼玉のお里に帰る事もしばしば、しかし田町駅周辺の人々は、とにかくマナーが良い!

駅前の歩道橋の点字ブロックの上を1人で歩いていると、わらわらと人が寄ってきてくれて、「何か手伝う事はありますか?」と声を掛けてくれたり、突然雪が降ってきて傘を持たずに歩いていると、数人から「傘あげます。」とコンビニ傘を差しだされたり、向かってくる人々は私に気付くと私を先に通してくれたり、

とにかく、1人で歩いていて嫌な気分になる場面が全く起きず、それどころか優しい気持ちにしかならないのです。

田町はさいちを守ってくれている。

やはり、アルルネを移転すべきか。

コスモスイニシアの面接が不採用になった後に田町駅前のパソコン教室に通う事となった時、私は直感に従えば後に報われる事が必ず出てくると確信しました。
直感よりもリスクの軽減を優先すると、意外にも得が少ないという事を、この件で知った気がします。

先日(5月16日)、ご来院されたお客様から立て続けになぜか、

「こういう言い方をすると悪いかもしれないのですが、さいちさんって目が見えない事を思わせないというか、ハンデを悲観していなくて明るく見えます。」

と言われました。1日かけて何度もこの言葉を言われたので本当にビックリしましたが、この日は褒められる日だったという事で、気分そこそこよかったです(^^♪

少し前に、ある記事を読みました。

「人間が得る情報の87%が視覚からである。」

その後に何か文章が続いていましたが、そんな事より何だこの事実は!と、初めて知った事実にまず、

「視覚からの情報が87%だなんて、私は13%の情報しか入ってこないという事か!」

と、五体満足な人たちに比べた時のあまりの不利さに一瞬ショックを受けて、が、しかし間髪入れず、

「ちょっと待てよ、という事は、私はたった13%の情報源だけで、他の人たちと同じような社会生活が送れているって、これ、私、超人じゃないのか?」

と、自画自賛の気持ちがふつふつと沸き上がってきて、異様に自分自身を讃えたくなり、が、さらに間髪入れず、

「いやいや、いつも仕事中に私が床に鍼が落ちているのに気付かずにいたら、お客様たちが床の鍼を拾ってくれたりするのって、要は私が13%の情報源だけで超人的な社会生活を送れているわけじゃなくて、目が見えている人たちが自分が持っている87%を私に分けてくれているという事じゃないのか。」

と気付き、目の見えているすべての人間に急に感謝の気持ちが起こり、が、しかし、最終的に、

「というか、そんな人たちに恵まれている私って、なんて幸せ者なんだ!!」

という結論に至り、自分がこんなにラッキーな人間だという事にもう胸がいっぱいになって、考えが極端な方向に走ってしまって、「体にハンデがあるって、なんかめっちゃ得じゃない?」とまで思えて、
不利=不幸というわけではないのはもちろんですが、

せっかく特別に与えてもらった全盲の生活なので、全盲ならではの人生を楽しんでみたいと思ったに至ります。
そうしたらその後から、バイオリンだのタップダンスだのパーソナルトレーナージムだの、次から次へと、やりたい事ができる環境が目の前に訪れるようになりました。

で、最近家で勉強し始めた事がもう1つありまして、

実は4月から突然、タロットカードを勉強し始めまして、毎日家で黙々とYouTubeで勉強していて、タロットカード全78枚の絵面を頭の中で想像して、脳みそに叩き込んでいる今日この頃…
タロットカード、死ぬ程楽しい!めっちゃ興味深い!

さて、タロットについては、またいつかのブログにて書くとしましょう。

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