2020年6月のメルマガ「白血球とお灸の効果」
皆様こんにちは!
アルルネ鍼灸治療サロンでございます。
★ものぐささいちちゃんメモ★
(↑先月までのタイトルが超絶ダサかったので、改名しました。)
『白血球とお灸』
新型コロナウイルスの一件は私たちに、日常における自分の体の免疫力の重要性について考えさせてくれます。
体に危害を加える因子に対して防御する働きの事を、「免疫」と言います。
体の免疫力を担っているのが「白血球」です。
今回は、白血球の働きとともに、お灸の効果についてご説明します。
(1)白血球の種類
白血球には、「顆粒球」と「無顆粒球」の2種類があります。
さらに、
「顆粒球」は、
・好酸球(こうさんきゅう)
・好塩基球(こうえんききゅう)
・好中球(こうちゅうきゅう)
の3種類に分かれます。
「無顆粒球」は、
・単球(たんきゅう)
・リンパ球
の2種類に分かれます。
体の中には白血球の貯蔵倉庫があり、白血球は普段倉庫で待機していて、必要に応じて血管の中に動員されます。
成人の白血球の正常値は、3000~9000/μLくらいですが、子供の白血球の数は大人よりも多く、新生児で17000/μLくらい、幼児で13000/μLくらいあります。
(2)白血球の仕事
①好酸球&好塩基球
アレルギー反応時に働きます。
(今回は省略します。)
②好中球
体内に侵入した病原菌や異物を食べて、自分が持っている消化酵素で細菌や異物を分解して殺菌します。
好中球は変形しながら、酵素を分泌して、酵素で血管の壁の一部を溶かし、血管の外に出た後に、溶かした血管の壁を修復するという不思議な力を持っていて、自由自在な移動ができるのが特徴です。
この不思議な力を使って、好中球は病原菌や異物がいる場所にはどこへでも到達できます。
③単球
単球は血管の外に出ると、先に仕事をしている好中球の後に遅れて現場へ駆けつけて、「マクロファージ」という組織に変身した後、好中球と一緒に病原菌や異物を食べます。
マクロファージは好中球が食べる事ができなかった、不要になった細胞や病気になった細胞も食べる事ができるので、食いしん坊という事で、「大食細胞(たいしょくさいぼう)」というあだ名で呼ばれています。
膿(うみ)は、病原菌や異物を食べた後の好中球やマクロファージの死骸です。
好中球と単球が協力してメインで請け負っている仕事の事を、「非特異的防御機構」と言います。
非特異的防御機構は、細菌や異物を無差別に排除する機構で、異物が侵入した初期段階に行う仕事です。
④リンパ球
リンパ球がメインとなり請け負っている仕事の事を、「特異的防御機構」と言います。
特異的防御機構は、1度感染した病原体には再び感染しないように働く機構で、体内に侵入した病原体を記憶し特定して処理する仕事です。
リンパ球には、
・T細胞(Tリンパ球)
・B細胞(Bリンパ球)
の2種類があります。
◎T細胞…T細胞は、マクロファージが食べた病原菌や異物の特徴を捉えた後、捉えた情報を「リンフォカイン」という資料にします。
T細胞は、4種類あります。
・ヘルパーT細胞…免疫に関わる細胞を活性化させます。
・サプレッサーT細胞…免疫に関わる細胞が過度に活性化した時にヘルパーT細胞を抑制します。
・キラーT細胞…細菌やがん細胞、移植された細胞を攻撃します。
・ナチュラルキラー細胞…ウイルスに感染した細胞や腫瘍細胞を破壊します。ナチュラルキラー細胞はストレスや加齢とともに力が弱くなっていきます。
◎B細胞…T細胞からの指令により、特定の抗体を作り、抗原となる病原菌や細菌、ウイルスを攻撃します。
(3)白血球と自律神経
人間の体は「自律神経」によってコントロールされていて、人間が意識しなくても呼吸ができたり内臓が働いたり体温が一定に保たれているのは、自律神経が働いてくれているおかげです。
自律神経には、
・交感神経
・副交感神経
の相反する機能を持つ2種類の神経があり、様々な環境に応じて交感神経が優位に働いたり、副交感神経が優位に働いたりします。
交感神経は戦う体制を取る時に働く神経で、痛みに耐えたり、ストレスに打ち勝とうとしたり、激しいスポーツをしたりなどの時に活発に働きます。
起きている時にシャキッとやる気を出して動けるのは、交感神経のおかげです。
副交感神経はリラックスする体制を取る時に働く神経で、睡眠中や食後の消化時、家でのんびりしている時、排便&排尿時などに活発に働きます。
ぐっすり深い睡眠が取れたりスムーズにお通じがあるのは、副交感神経のおかげです。
例えば、温かい場所から急に寒い場所に行くと体がブルブルと震えますが、これは交感神経が働いて体の筋肉を動かす事で体温が低下するのを防いでいます。
逆に寒い場所から暑い場所に行くと汗をかきますが、これは汗をかく事で体の中の熱を外に逃がし、体温が上がり過ぎないようにと副交感神経が調節してくれています。
秋から冬への移行期に気温が下がると、寒さを感じた体は体温を上げるために血流を増やそうとして、交感神経が優位になり、血圧が上がります。
交感神経が優位になると、顆粒球(好酸球&好塩基球・好中球)が増えます。
逆に無顆粒玉(単球・リンパ球)は減少するのですが、リンパ球の減少はウイルスへの抵抗力を下げる事になります。
よって、秋冬期は風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
現代人はストレスが多く睡眠時間も少なく、副交感神経よりも交感神経の方が活発になっている場合が多く、そうなると季節に関わらず晩年リンパ球の数が減少しやすくなり、体はウイルスに抵抗できなくなります。
ウイルス感染を防ぐために免疫力をキープするには、白血球が正常に働ける環境が重要で、そのためには自律神経が必要に応じて正しく働く必要があるのですが、不規則な時間の食事や夜更かしなどの生活習慣が長く続くと、自律神経は働くべきタイミングでうまく働けなくなります。
しかし、現在は様々な生活スタイルがあり、夜勤の方やお仕事でストレスを負いやすい環境の方が理想的な生活習慣を徹底させるのは難しい話です。
そこで今回は、おうちで1人で簡単に行える「お灸」をご紹介します。
(4)白血球の観点から見たお灸の効果
体に灸刺激を加えると、実は白血球数が増加するのです。
①お灸をするとマクロファージがいつもの4倍のサイズにまで大きくなるので、体に侵入した病原菌や異物を食べる能力がさらに強化されます。
②お灸の刺激によって人為的に微量な炎症をあえて作る事で、免疫効果を亢進させる事ができます。
「炎症」とは、白血球が病原菌や異物と戦った結果、人間の体に起きた赤みや腫れや痛みなどの反応を刺します。
局所に炎症が起きると、「LPF」という白血球増多因子が発生します。
これは、局所をあえて犠牲にして全身を守るというシステムです。
このシステムを「メンキンの炎症論」と言います。
お灸はメンキンの炎症論を応用して、体が不快に感じない程度の目に見えない微量の炎症を起こす事により白血球の数を増やします。
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サロンにお越し下さいました際にサンプルをお渡ししますので、ご希望のお客様はお気軽にお申し付け下さいね!
仕様方法や、効果のあるツボもお伝え致します。
サロンにお越しになれない方も、さいちのTwitterにて5月5日より、【毎日おうちでツボ講座】を公開していますので、ご参考にして頂けましたら幸いです。
(ホームページの「プロフィール」に、Twitterのリンクがございます。)
ご自宅でのお灸セルフケアで、免疫力を上げていきましょう(^^♪
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