2019-09-16

さいちちゃん、色んな場所で先生をする

皆様こんにちは♪アルルネ鍼灸治療サロンでございます。

前回に引き続き、施術者さいちの施術歴について書いていきます。

(前回までのあらすじ)
Sジャパンのドイツ人社員さんたちからドイツ語のスパルタ教育を受け、マッサージ施術の40分間だけ魔法をかけられたかのようにドイツ語を話せるようになったさいちちゃんはある日、目の前で「首が痛い、肩が痛い、このまま死ぬのかな。」とぼやき続ける上司に腹を立て、いつも誰かを救えるようにとひそかに常備し続けていた鍼を上司の頸肩部に突然刺し始め、これがキッカケで、Sジャパンではマッサージ施術の他に、ついに鍼施術のサービスも展開されるようになったのであった。

Sジャパンで勤務し始めてから1年半ほど経ったある日、1人の女性社員さんからある依頼を受けたさいちちゃん。

「さいちさんのスキルで、何か社員さんたちのためになるような、社員さんが笑顔になるような講義をして頂けないでしょうか?」

この女性社員さんは、社内の人たちが今よりさらに元気にさらに笑顔でお仕事できるようになるにはどうしたらよいだろうと、いつも考えている人でした。

Sジャパンのマッサージルームは予約制だったのですが、いつも予約いっぱいで、社員さんたちはマッサージルームの予約の争奪戦を繰り広げていたわけで、1日中パソコンとにらめっこしている社員さんたちは毎日お疲れで当然なわけで、

笑顔を作る時に使う顔の筋肉は17個なのに対し、

パソコンの画面に目の焦点を合わせ、1点集中で物を見る時というのは、顔はいわゆる「しかめっ面」になっていて、

この「しかめっ面」を作る時に使う顔の筋肉は43個で、

要は、「しかめっ面」になってしまうパソコン作業の時は、ニコニコ笑っている時のほぼ2倍の数の筋肉を使っているわけであって、

しかも笑顔というのはせいぜい10~15秒のキープにとどまりますが、パソコン画面を見る作業となると、「しかめっ面」の表情を笑顔の時以上にキープしている事になります。

つまり、パソコンワーク、デスクワークの人は自然と「しかめっ面筋トレ」をしている事になり、しかめっ面をいつでも簡単に作る事ができる「顔の癖」がついているわけで、

…笑顔がすこぶる不自然。
…笑顔なのか、しかめっ面なのか分からない「どっちつかず」の顔。
…別に怒っているわけでもないのに、他人から「おこりんぼ」と思われている。
…眉間のシワが彫刻レベルに深く刻まれている。

私は社員さんのマッサージをさせて頂く度、社員さんたちのお顔を触りながら、実は上記のように感じていました。

ここでいきなりちょっと過去の話をさせて頂きますが、

***

私の地元は和歌山県和歌山市なのですが、

まだ目が見えていた頃の高校3年生のある日曜日私は、模擬試験を受けるために、自転車で試験会場に向かっていました。

和歌山県庁前の大きな道路で信号待ちをしていたところ、誰かが私の事をじっと見つめている事に気付きました。

中山美穂です。
中山ミポリンがじっと、私を見つめてきたんです。

信号待ちをしているちょうどそこに、化粧品店があり、お店の窓ガラスに、K○SEのポスターが貼られていて、

ポスターの中のミポリンが大きな目でこっちを見ているわけで、そのポスターに書いていたキャッチコピーが、

『顔は、ハダカ』

たしかにーー!!
ミポリン、たしかにたしかに!

18才のさいちちゃん、かなり衝撃を受けました。

自分が15年後に「美容鍼」に傾倒しているなんて想像もついていない頃の話なのですが、あの時の衝撃がなんとなく忘れられないまま鍼灸マッサージ師となり、いざ美容鍼という学問に出会った時、

心の片隅にいたミポリンがまたまた出てきました。

顔って確かに、24時間「ハダカ」だよな。

全身でどの部分よりも顔面の皮膚は薄くできているのに、24時間外気にさらされて、暑さ寒さのストレスをダイレクトに受けるのは、顔という矛盾…。
しかも人前でいつも表情を作っておかなければならないなんて、首から下の足までの筋肉よりも、実は顔の筋肉が1番酷使されているかもしれません。
さらには、脳がストレスを感じるにつれて脳を包んでいる頭部の筋肉は硬くなり、頭部の筋肉が発達すると重量を増して重力によって下に垂れ下がり、その影響で顔の皮膚まで垂れ下がる、、、って、

脳のストレスをダイレクトに受けるのって、顔じゃない?

と、高校時代に見た衝撃の中山ミポリンポスターを思い出す度に、「顔のケア」の重要性について深刻に考えてしまう、鍼灸マッサージ師さいちちゃん…。

***

という私と中山ミポリンとの深い思い出はさておき…

そんなこんなで、毎日朝から番まで「しかめっ面」筋トレをせざるを得ないIT企業のSジャパンの社員さんたちのために、忙しくてなかなかマッサージルームを利用する余裕がない時でも自分で簡単にできる、セルフフェイシャルケアのレッスンを開講させて頂きました。

初級編・中級編・上級編に分けて、お顔に存在する筋肉の名前と働き、お顔に存在するツボと効能、お顔の筋トレ、円皮鍼を使ったお顔のケア、筋膜にアプローチしてお顔のゆがみを治す方法などを、社員さんたちにレクチャーさせて頂きました。

また、『スキンケア大学』と題し、お肌の構造とターンオーバーのメカニズムを徹底的にレクチャーさせて頂く事もありました。

「顔」となるとどうしても美容のイメージが強く、興味があるけれどなんとなく恥ずかしくて参加しづらいという男性社員さんたちのリクエストにお応えして、『男塾』と題して、男性社員さんだけを集めてレッスンをさせて頂く事もありました。

不定期の開催でしたが、Sジャパンで3年8ヶ月在籍していた中で、20回近くレッスンをさせて頂きました。
レッスンの存在が社内に浸透してくると、たくさんの社員さんたちからお声を掛けて頂くようになり、

「エレベーターを待っている間、お顔のマッサージをするようになりました。」
「毎日こまめにやっていたら、顔がむくまなくなったんです。」
「同じチームの社員みんなで、お顔のマッサージをしているんです。」
「家族に、『最近顔が小さく見える。』と言われるようになったんです。」
「会社に行くのが楽しくなりました。」

などなど、実際にレッスンをお受けになった社員さんたちが「笑顔」になっていると私にも感じられるようなお言葉をたくさん頂けるようになりました。

「社員をもっと笑顔にしたい」という1人の女性社員さんの熱い思いに私も乗っからせて頂く形になりましたが、レッスンを続けていくうちに、私も今まで以上に、笑顔の重要性を強く感じるようになり、自ら意識的に笑顔でいようと前向きに考えられるようになりましたし、自分の顔や体を自分でもっと労わってあげたいという気持ちになりました。

先日お伝えしましたように日本では、企業は社員数の2.2%以上は障害者を雇用する努力をしなければならないと定められていて、それを踏まえて企業や大学はマッサージルームを開設し、私のようなあん摩・マッサージ・指圧師国家免許を保有している視覚障害者たちの「社会の一員として働ける場所」を与えてくれていますが、正直なところ、マッサージルームを開設し障害者を雇用するという事自体がゴールになってしまっている職場もあると思います。

しかしSジャパンでは、私たちが視覚障害者という事をさて置いて、社員さんたちが、私たちの技術や知識を心から欲してくれていて、私たちを「能力を駆使して働いている社員」としてしっかり認めてくれているんだと実感できる機会を何度も頂きました。
私にとって、全盲になってから初めて「社会で自分は必要とされている」と、自信を持たせてくれた会社で、Sジャパンで勤務していないと自信を持って開業できていなかったと思います。

そして、Sジャパンの社内だけでなく、私が卒業した埼玉県川越市の盲学校にて講師をさせて頂く事もありました。
盲学校では、鍼灸師、マッサージ師が患者様・お客様に対してどのようにお顔のマッサージをすべきか、筋膜にアプローチして全身を調整する事で外面にどのような効果をもたらすかなど、施術者側の人たち向けの講義を行わせて頂きました。

レクチャーするターゲットは施術者側の人たちなので、Sジャパンの社員さんたちに向けてという内容とは異なり、施術者側として気をつけなければいけない事などを人に教えるのもこれまた面白いのですが、こうして「人に教える」という事をスムーズに行えるようになったのも、Sジャパンがレッスンの場を与えてくれたおかげです。

ひょんなキッカケで美容鍼・美容矯正を追求してきて、これがやっと形になろうとしてきている中で、「人に教える」という機会を頂き、自分がやってきた事が人のためになる事を知り、今まで美容鍼・美容矯正の勉強を続けてきて本当によかったなぁと、ここ数年は毎日くらいに思っています。

長く続けていれば、実になるものですね♪

さて、さいちの施術歴は以上でございます。
これからは、自分で作ったサロンで技術と知識を存分に生かして参りますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます!

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11月23日(土)までのご予約空き状況を公開致しました。

9月のご予約は全て埋まっております。
10月のご予約空き枠は、31日(木)のみとなりました。

10月8日(日)~16日(水)は、長期休暇を頂きます。
この期間に頂きましたご予約・お問い合わせにつきましては、10月17日(木)にお返事をさせて頂きます。

お客様皆様にはご迷惑をお掛けして大変申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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