2022-06-07

管理栄養士ハ・リヨン先生の栄養のおはなし ①【コレステロール】

皆様こんにちは!
アルルネ鍼灸治療サロンでございます。

管理栄養士のハリヨン先生に聞いてみました!

【コレステロールと食事】編

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管理栄養士ハ・リヨン

この度、管理栄養士のハ・リヨン先生に、管理栄養士としての詳しいお仕事内容や、栄養と食事でのヘルスケアなどについてお聞きする事ができました。

とても分かりやすくご説明して下さって、私自身も本当に勉強になりましたので、皆様にもぜひ読んで頂きたいです!

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【リヨン先生のこれまで】

Q1.
リヨン先生は、管理栄養士になって何年くらいになりますか?

A1.
今年で13年目になります。

Q2.
「栄養士」と、「管理栄養士」の違いは何ですか?資格によって、働ける場所や受験資格が異なるのでしょうか?

A2.
管理栄養士は国家資格というところが、栄養士とは分かりやすく違うところですかね。

栄養士資格は、専門学校を卒業すれば自動的に取得できますが、管理栄養士資格を取るには、最短でも4年制の大学を経て国家試験を受ける必要があります。
大学によって、卒業と同時に受験資格が得られる大学とそうでない大学があります。

専門学校の場合は、卒業してから実務を2年もしくは3年経験した後に受験資格が得られるので、働きながら国家試験の勉強をしなければならず、おのずと合格率も下がります…。
ただ、資格が取れさえすれば即戦力になるというメリットもありますよね。
栄養士も栄養指導ができないわけではないのですが、病院などで保険点数の取れる栄養指導ができるのは、管理栄養士だけなので、イメージとしては病院の厨房で働いているのは栄養士、患者さんに直接栄養指導をしているのは管理栄養士といったところでしょうか。

どちらが優秀というのではなく、栄養士でも管理栄養士以上に活躍されている方もいますが、企業などは『国家資格』という一般的なネームバリューとして管理栄養士を募集する傾向にあるのかなと思います。

Q3.
管理栄養士を志望した理由をお聞きしたいです。

A3.
昔から自分に自信が持てなくて。
「自分にはこれがある!」という確かな知識を極めて、人の役に立てれば自信を持てるようになるのかなと。

それで、当時1番興味があった事が『食』だったので、単純に管理栄養士を目指してみました(笑)

Q4.
今まで管理栄養士として、どのような職場でどのようなお仕事をされてきたのか、教えて頂けますか?

A4.
初めは、有料老人ホームで献立作成や介護食の調理、入居者の方への栄養指導、職員への食に関する衛生面の指導などをしていました。

「終末期を迎える方へのターミナルケアの食事管理」というテーマで、学会で論文発表したり、最期のお食事を考えたりと、とっても学びの多い数年でした。

その後、主に美を目的に健康的にダイエットをしたい方向けのトレーナーとして、数年間企業で勤め、現在はクリニックで医療事務もしつつ生活習慣病に対する栄養指導、特定保健指導をしています。

【コレステロールと食事】

①私のイメージでは、病院での患者様への食事指導と言うと、糖尿病と慢性腎不全がまず思い浮かぶのですが、実際にリヨン先生が栄養指導される患者様は、どのような疾病の方が多いですか?

(ハ・リヨン先生)
高コレステロールや高中性脂肪の方への指導が1番多く、次に高血糖の方や、尿酸値の高い方への指導が多いです。
巷で言う『メタボ』というものですね。

最近は、肝機能の数値が悪い方とお話をする機会も少なくないです。

②コレステロールの数値が高い事でお悩みの方は、アルルネのお客様でも多くいらっしゃいまして、リヨン先生からの実践的な食事のアドバイスを頂けたらとても参考になると思うのですが、コレステロールの数値が高い人の食事内容の特徴はありますか?

(ハ・リヨン先生)
コレステロール値は体質や遺伝も関係してくるので、一概には言えませんが、食事傾向からの観点で言えば、魚や大豆製品よりもお肉をよく食べる人に高コレステロール患者が多いです。
あとは、『野菜も食べています!』とおっしゃってはいても、書き出してもらうとご飯やお肉に比べて、野菜の量が圧倒的に少なかったり(笑)

女性に多いケースですが、洋菓子や牛乳などの乳製品を摂り過ぎている人もいます。

③上記の②と重複する質問となりますが、コレステロールの数値が高くなるような食品はありますか?食品の具体例を教えて下さい。

(ハ・リヨン先生)
実は近年の研究では、食品から摂取したコレステロールは体内のコレステロール値にあまり影響しないという結果が出ています。
とは言え、カロリーの高いものも多いですし、まぁ摂り過ぎないに越した事はないですよね。

単純にコレステロールの多い食品を挙げるならズバリ、卵系と肝系です。

例えば鶏卵、いくら・かずのこなどの魚卵、レバー、あん肝、フォアグラなどですね。
牛乳などの乳製品も、意外とコレステロールが含まれています。

④そもそもコレステロール値が高くなると、将来の健康面において、どのような疾病や症状につながると予想できるのでしょうか?

(ハ・リヨン先生)
コレステロールを『油脂』だと想像してみて下さい。
それが血液の中に多いと、血液ってサラサラだと思います?ドロドロだと思います?

ドロドロベタベタですよね(笑)

血管の壁にベタドロの血液が溜まっていくと、壁が硬くなったりドロッとした塊(かたまり)ができたり…。
これがいわゆる、動脈硬化や血栓というものです。
動脈硬化が進行すると血圧も高くなりますし、脳出血やクモ膜下出血のリスクも上がります。

血栓が脳や心臓で詰まれば、脳梗塞や心筋梗塞につながります。

⑤逆に、コレステロール値を下げる食品はありますか?また、そのような食品を積極的に摂取すれば良いと考えて、毎日大量に摂取すべきでしょうか?それとも、やはり摂取量に上限はあるのでしょうか?

(ハ・リヨン先生)
食物繊維は、腸壁についたLDLコレステロール(いわゆる悪玉と呼ばれるコレステロール)を一緒に便として排出してくれる働きがあります。
ですので、食物繊維の多い野菜、海藻、キノコ類は悪玉コレステロールに有効です。

ここで盲点なのが、野菜と言ってもキャベツやきゅうりなどの淡色野菜ばかり食べている人です。
食物繊維もビタミン類も、淡色野菜よりも緑黄色野菜の方にはるかに豊富に含まれています。

栄養指導をしていると、「野菜はたくさん食べています!」と言う方の野菜の内容をチェックすると、ほとんどキャベツの千切りだけだったり…。
もちろん淡色野菜もグッドですが、摂取野菜全体の2/3がほうれん草、ブロッコリー、トマトなどの色の濃い野菜だと、なお良いですね。

あと、女性は閉経後にコレステロール値が上がる方が多いのですが、実はエストロゲンと言う女性ホルモンはコレステロール値を抑制してくれる働きがあります。
このエストロゲンに似た作用を持つのが、みなさんも聞いた事があるイソフラボンです。
イソフラボンを含む豆腐、納豆などの大豆製品もコレステロール値を下げるには有効ですね。

あとは、オリーブオイルも悪玉コレステロールを下げる働きがあると言われています。
毎日大量摂取して良いかと言う質問に関してはもちろん、ブッブーです!

オリーブオイルなんか、「油」ですからね…。
大さじ一杯で、軽く100kcalを超えますよ…。
薬も適量を飲むから有効なのであって、量を間違えるとそれはもはや、毒です。
食品も同じく適量と言うものがあります。
その適量は薬同様、体格や体質によって異なります。

一般的に野菜の一食の適量は、ご自身の両てのひらいっぱいくらいが目安です。
オリーブオイルも調理調味料やドレッシングとして、1日大さじ1〜2程度に留めておきましょう。

⑥食事制限や食生活の改革は、なかなか意志が続かなくて患者様にとっては辛い治療の1つだと思うんです。食習慣を変えるにあたって、ストレスなく継続できるようになるコツや、心に留めておくと心が軽くなるような教訓があれば、ぜひ教えて下さい。

(ハ・リヨン先生)
これは難しい〜!
食べたいものを我慢するというのは、どうしても辛いものですから。
私もダイエットの経験はあるので、何度誘惑に負けたことか(笑)

私が指導する上で心がけている事は、『これはダメです』という否定より、『これはいいですよ』という肯定を多く入れる事です。
ダメ!と禁止されると辛くなるけれど、これなら食べられる!と変換すれば、気分的に楽になりませんか?(笑)

野菜はもちろんたくさん摂って良いですし、炭水化物やお肉などのタンパク質だって身体には必要なものなので、食べていいのです。
食べるべきです!

量さえ守れば、間食だってできます。

あとは、治療や食事制限の先の楽しい事を想像する事ですかね。
この服が着られる!とか、この水着を着てあの海に行く!とか、治療がうまくいって元気になったら○○に行く!とか…。

もはや栄養指導でなく、精神論になってしまいますが…。
成功した先の目標を持つ事はモチベーションにつながるので、指導する際は必ず目の前の短期目標とは別に、その先の長期目標も立ててもらっています。

近未来にやってみたい事が特にない場合は、「あの頃に戻りたくない!」という、『負の目標』を立てる事も時には有効かと。
「こうなりたい!」より、「こうはなりたくない!」という方がパワーが強い事もあるかと…。

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リヨン先生、ありがとうございました!

食事制限とは本能・人間の三大欲求の1つを理性的にコントロールしなければならない訓練となるので、週間化するまでに時間がかかる作業となるかと思います。
リヨン先生の仰るように、反面教師的な『負の目標』を立てて、リスク回避のための行動として食事制限を考えた方が、成功しやすい人も多いでしょうね。

私自身これからもリヨン先生にお尋ねしたい栄養についての質問がたくさんありますので、今後もブログでご紹介させて頂きたいと思っています。

というわけで、次回もお楽しみに(^^♪

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アルルネ鍼灸治療サロン
さいち