2020-12-22

鍼灸師向け完全攻略① ドラマーのトリセツ

皆様こんにちは!
アルルネ鍼灸治療サロンでございます。

【鍼灸師向け
完全攻略
①ドラマーのトリセツ】

本日は、
第1回、ドラマー編です!

当サロンには、楽器を演奏されるお客様がたくさんお越しになります。
その中でもプロアマ問わずドラマーさんがなぜか謎に非常に多く、毎回ドラマーさんたちの治療をしているうちに、さいちはドラムの経験・知識が皆無であるにも関わらず、まるでドラム経験者のようにドラマーさんたちは体のどこが辛く、体のどこに症状となる原因があって、体のどこに治療ポイントを定めればドラマーさんたちの苦悩が笑顔に変わるかってのが粗方把握できるようになりましたので、ここに書かせて頂きます。

【鍼灸師向け完全攻略】は、
新しいシリーズです。
完全に鍼灸師向けにガンガン書きます。

■主訴

左右ともに上肢を激しく動かす動作をするので主訴はてっきり上肢と思いきや、彼らは100%の確率で、腰痛を訴えます。
確実に腰下肢が主訴となります。
ドラマー=胸郭出口症候群のイメージがありますが、当サロンには今のところ胸郭出口症候群から来る上肢痛を主訴にご来院されたドラマーさんはいません。
40代以上のドラマーはそれに加え、「昔、他の接骨院で坐骨神経痛だと言われた」と、昔話をします。
以前整形外科や接骨院で坐骨神経痛と診断された後、その整形外科や接骨院に言われるがまま一定期間通い続けた挙句、それが特に治らないまま長年過ごしてきて、腰下肢の症状が重症化し、背に腹は変えられず、勇気を出していざ鍼に初挑戦、というケースが多いので、まずはドラマーさんが勇気を出して鍼灸院の門を叩いてくれた事に賞賛と感謝の念を伝えましょう。

■特長

彼らに100%の確率で確実に共通する身体特徴があります。国家試験で出てもおかしくないレベルで、ドラマーと言えばコレ!な特長です。
それは、右第2趾関節が、DIP、PIPともに過屈曲している事です。
他の第1、3、4、5趾はフラットですが、第2趾だけが関節の過屈曲つまり、足底の過底屈を起こしています。
これは、座位で右下肢でバスドラのペダルを踏み続けているのが要因ですが、ペダルの足底の固定方法がピアノと全く逆となります。
ピアノのペダルでは、右足底踵部が床に設置され、アーチ部が浮いた状態で、足底前半部(指)がペダルに設置されます。
この場合、前脛骨筋が緊張し、ヒラメ筋や腓腹筋など下腿後面は軽く伸展しています。

しかしドラムのペダルでは、右足底踵部は床から完全に遊離していて、つまりアーチ部から踵部までの足底中間部~後半部すべてが床から離れた状態であり、足底前半部(指)がペダルに設置されます。
ドラムの場合確実に座位で動作をしますが、座位でこの右下肢の状態を作ると、ドラマー本人がよっぽど意識して腹圧をかけていない限り(そんなドラマーはたぶんいない)、右坐骨よりも左坐骨周辺に負荷がかかり、左上前腸骨棘周囲に筋緊張が起こっています。
そしてピアノの場合と全く逆で、右下腿後面のヒラメ筋や腓腹筋が強く収縮して、一方前脛骨筋が軽く伸展していて、その結果第2趾の背面は伸展して底面が収縮している状態に至っています。
このメカニズムをドラマーさんたちに熱弁しても、ドラマーさんたちは「お母さん指(示指)でペダルを強く押さえるからだ」と主張します。

また、左右ともに肩関節の内旋がかなり強く、無言で挙上・外転・外旋させようとすると、高確率でドラマーさんたちは恐怖感を訴えてきますので、肩関節周囲を軽擦・強擦しながらドラマーさんに「腕を動かしてよいか」とおうかがいを立てるか、肩関節が強い内旋状態にある事を予め把握した上で肩関節周囲に鍼治療を行った上で挙上・外転・外旋させるなど、注意が必要です。

■治療

必須ポイントとなるツボは、「承山」です。
右アキレス腱中央から承山に向かってゆっくり横刺して、すぐさまゆっくり抜鍼していくと、気持ちよいほど「ブチッ」とロックが外れる音が聞こえてきます。

伏臥位で右承山に単刺を行った後、伏臥位のままで膝を曲げ、「解谿」の単刺まで行ってしまいましょう。

左の坐骨結節周辺と上前腸骨棘周辺の単刺も◎です。
特に、左上前腸骨棘周辺の単刺後は、ドラマーさんたち全員とっても笑顔になります。

時間があれば、左右の鎖骨下に沿って平行に横刺、肩峰から鎖骨に向かって単刺するのもオススメです(^^♪
三角筋粗面から三角筋前部線維への横刺もよいでしょう。

さぁ、治療後はベッドに座って頂き、エアドラムで動作の確認をして頂きましょう。
確実にバスドラが打ちやすくなっているはずです!

おめでとうございます!
やったね!
これでもうどんなドラマーが来ても、あなたの治療院はドラマーを攻略できるはず!

かかってこーーーーーーーーーーーーーーいぃっっ!!

今後の治療に、ぜひご参考にしてみて下さいね!

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アルルネ鍼灸治療サロン
さいち